ふじみの国際交流センター(FICEC)~外国人と創る多文化共生社会~

埼玉県のNPO法人ふじみの国際交流センターの日々の活動と感じたこと

「インフォメーションふじみの」最新号を発行しました

 

 万年マッシュルームカットのスタッフKです。

 多言語情報誌「インフォメーションふじみの」の209号を発行しました。今号では、今年センターが助成金を受けて実施している「就労を目的とした外国ルーツの子どものための学習支援」についての記事を中心に、富士見市のゴミの出しかたガイドブック5か国語翻訳版の紹介、平成27年度各種検診のお知らせ等の記事をお届けしています。

 日本語のほか、中国語、英語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語タガログ語に翻訳され、日本に住む外国人の人たちにできるだけ有用な情報が届くようにと考えて制作しています。印刷したものはふじみ野市富士見市三芳町の公共機関や埼玉県下の主要公共機関にて無料で配布していますが、FICECのHPでも見ることができます。会員になっていただければ、毎号会員情報誌「ハローフレンズ」とともに日本語版のみ送付します。

 私がまだメンバーになる前に、最寄り駅前出張所に置いてある「インフォメーションふじみの」を見かけ、遠くからでもよく目立つ黄色い紙と多言語の見出しと和風のイラストで構成された表紙が結構カッコイイ感じで、一体どういうところでどんな人たちが作っているんだろうと興味を持って見ていました。それが今は私もスタッフの一人として、ブログを書いたりしているのが不思議な感じでもあります。これからも皆さんにセンターに興味を持ってもらえるような記事をどんどん書いていきたいと思います。

国際交流サロン企画「タイ料理を作って食べましょう」で作って食べました。

 すっかり夏のような土曜日の10時から、タイ人の先生を迎えてのタイ料理教室に参加しました。メニューは、おなじみ「グリーンカレー」をはじめ、「春雨サラダ」、「ガパオライス」、そしてデザートの「タピオカとココナツミルクのデザート」の4品。17人の参加者が4つの班に分かれて作りました。まずはココナツミルクを鍋に投入し、鶏肉を炒め、カレーペーストを入れ、ナスを入れ、「カレーペーストはとっても辛いので半分ぐらいにしてください。」という先生のアドバイスも聞かず全部投入してしまった我が班。スプーンですくって味見をしたら、じわじわ来る刺激的な辛さに「後で食べられるのだろうか」と不安になっていると、様子を見に来た先生が私から見ると大量と思えるほどの砂糖を投入。えっ、こんなに!?と一瞬驚くも後で食べたカレーはマイルドな辛さと深い味わいでとっても美味しかったのでした。

 この日の準備のために交流サロン担当スタッフも、バイガパオというガパオライスに入れるための生のハーブを買いにあちこち走り回りました。聞けば、

「できるだけフレッシュなハーブを用意してください。」という先生からのお願いがあったとかで、そのおかげでやはり現地の味らしいガパオライスになりました。どれも本当においしくてお腹いっぱいになりました。

 食事の後は、皆で先生を囲んで質問タイム。先生はタイの美人の産地、チェンライのご出身で、お寿司やお刺身など日本食や温泉も大好きとのこと。日本に来て一番驚いたことは、みんなの歩くスピードがとても早いことと、女の人がみんなきれいにお化粧していることだそうです。その後皆で後片付けをして、終了しました。(文責:スタッフK)

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材料を全部投入して…

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華奢で可憐な先生ですが、混ぜかたはとっても豪快。

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ガパオライスに入れるために生唐辛子とにんにくをクロックという器に入れて潰しています。

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日本ではあまり見ないグリーンのタピオカ。生のトウモロコシも加えます。

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出来上がり。

 

5月のイベント「タイ料理を作ってみんなで食べましょう」

スタッフのKです。最近すっかり初夏らしくなってきましたね。

今日はイベントのお知らせです。ふじみの国際交流センターでは、昨年度から毎月1回の割合で多文化交流イベントを開催しています。これまで、クレイフラワー教室や台湾出身のスタッフによる台湾料理教室、ドイツ人講師の方と学ぶイースターのエッグアートなど、他にも様々なイベントを行ってきました。

5月は「タイ料理を作ってみんなで食べましょう」。

講師は日本人と結婚して日本に来られたばかりのタイ人女性。若くてかわいい方だそうです。彼女から本場の味のグリーンカレー、春雨サラダと他もう一品の副菜の作り方を教わりましょう。

初めてのかたでも気軽に参加できます。お待ちしております。

 

日にち:5月30日(土)

場所:上福岡西公民館 調理室(東武東上線 上福岡駅西口徒歩5分

時間:10:00から14:00

参加費:1,200円

持ち物:エプロン、三角巾

申し込み:ふじみの国際交流センター tel 049−256−4290

締切日:5月29日(金)

どうするDV被害者家族

FICEC(ふじみの国際交流センター)へ向かう先々で、白やピンクのサツキの花
が目につくようになった。もう4月も下旬。子どもたちが新しいクラスに慣れ始めた
ころである。しかしDV被害にあった女性の同伴児童は学校にも行けない。被害者の
95%が生活保護のため、受け入れてくれる転宅先の行政が絞られ、アパート探しが
難しくなった。そのためシェルターでの長期滞在家庭が増え、ママには日本語を、子
ども達には長期休暇をカバーするための教科指導をするのだが、勉強が嫌いな人が多
く、必要性を説いて、教えることに苦慮している。

平成26年度にFICECで保護したDV被害者母子は4家族。暴力夫の半数は外国
人だった。つまり外国人同士の国際結婚での暴力である。外国人の場合、DV被害を
受けていても在留資格によって保護できる人と、保護できない人があるが、今日本に
住んでいる人の7割は永住か定住のビザを持っているので、大半の被害者は保護でき
る。しかし、日用語が日本語でないため、長年日本で暮していたにも拘らず、母子と
もに日本語が不自由な人が多い。シェルター退去後、母子だけの日本語だらけの生活
をきちんとやっていけるのか危惧される。また、基本的な生活習慣ができていない家
庭が多いのも気になる。

17年間のシェルター運営の経験から思うことは、シェルター退去後すぐアパートに転
宅させるよりも、基礎生活力がつくまで母子支援施設で2、3年生活ができるとよいと
思える母子が多い。さらに「自分で頑張ろう」とか「自立しよう」とか「日本語を
勉強しよう」と思ってくれるようになるとよい。

18年目の本気

桜に代わってハナミズキがひらひらと風に舞うように行く先々を飾ってくれる。

ふじみの国際交流センターを開設して18年目。昨年はテレビで3回もセンターを特集してくれた。オリンピックに向けて、各局こぞって「ウェルカム外国人」番組を放映しているが、日本で暮らす外国人にはトント興味がない。そんな中で、ちょっとだけでも素顔の外国人事情を観てもらえてよかった。

フランスには

「外国人を受け入れたら人間だった」という格言があると聞いているが、現在203万人の外国籍の人が暮らす日本でも、同じような事態が起きないとも限らない。そのうえ政府は、日本を観光立国にしようと入国手続きを簡素化したり、専門学校卒も就労できるようにしたり、家事代行サービスの受け入れや技能実習生の在留期間の延長を計画している。ますます外国人問題は多様化、複雑化していくだろう。

現に今、日本で暮らす在住外国人の7割が永住か定住の資格を持っているが、生活に必要な日本語がわからないために就労できない人や、単純労働から抜け出せない人がたくさんいる。また、第二言語としての日本語指導がなされないまま学校の授業についていけない外国ルーツの子どもも多い。彼らは果たして、将来日本で働き税金が払えるような大人になれるのだろうか。

 外国人を受け入れるだけで、国としてのその後の指導支援が全然ない事を心配している。

このブログで、外国人の自立支援を目的に毎日外国人と交流しているボランティアの話に、どうか耳を傾けてほしい。そして、本気になって在住外国人について考えて欲しい。

「東武東上線沿線日本語ガイド」が朝日新聞西埼玉版で紹介されました。

 こんにちは。ふじみの国際交流センターのブログを始めました。私たちの日々の活動の様子や、その中から感じたことをみなさんにお伝えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 

 第1回目は、先日パルシステム埼玉の助成金を受けて私たちが作成した「東武東上線沿線日本語ガイド」が朝日新聞埼玉版で紹介されました。

 

www.asahi.com

 

 ふじみの国際交流センターにも、日本語を勉強したいとやってくる外国人の方は沢山きますが、その方の住んでいる場所や通うのに都合のいい時間帯を聞いて、別の教室を紹介することがあります。そういうときに一目で見てわかりやすいものがあると助かるので、自分たちのニーズから生まれたものともいえます。冊子の内容と同じものが、Ficec のHP http://www.ficec.jp/ からもご覧になれます。